まったく迂闊だった

大学で縁あったクリエイターが集まった、1日1枚プロジェクトという非公開の地味な地下活動に参加させてもらっている。
毎日の事でネタを探すのも大変なので、もっぱら自分の読んだ本の作家や、好きなアーティストなどの肖像を描くことにしている。
そんな理由で面白そうな建築家を探していたら、気になるスケッチ画が引っかかった。昭和の始め頃の上野公園で昼寝をしている人たちを調べて描いているものだ。
画像の元を探すと今和次郎という方が描いたものであった。

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なんか優しそうな、こんな方である。
 
改めて調べていくと考現学なる学問(↔️考古学)の先生で、銀座を道行く女性の服装だの茶碗の欠け方、職人の手ぬぐいの巻き方だのをいちいち観察して絵にしていたり、人サマのうちに出かけて行き、その家にあるものを根こそぎタンスの中身まで調べて描いている。
さながらドラクエの勇者一行さまのような振る舞いではないか。
 
関東大震災後には、急ごしらえのバラックの建物が味気ないからと芸大の仲間たちとバラック装飾社を設立、建てられたバラックの内外に絵を描いたりしているのだが、現代人の私の目にはグラフィティにしか見えない。考現学だyo!とラップしながら困惑する家人を前に、あちらの扉こちらの引き出しと開けている様が浮かんでしまった。
 
何が言いたいかというと、電車内の人を描いたり並んでる人を描いたりというのが好きな私がなぜ今まで知らなかったのか、という事。今からでも関連書籍を読んでみたいと思う。
 
というわけで、この前乗った電車で発見したオジさんを描きました。もう、マイルーム状態だね。

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スナップイラストレータ

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